小規模農家が循環型農業の未来


欧米のヴィーガンブームで大豆への需要が高まっています。

 

soysavanna

ニュース配信会社のルーターズの記事で、トラクターがブラジルの熱帯サバンナで大豆を耕している動画が掲載されていました。ブラジルの生物の多様性豊かな大自然が先進国で消費される大豆を中心とする穀物畑にものすごい勢いで変わっていくことに警笛を鳴らしています。

このような工業的農業による環境破壊に対する議論が高まってきていますが、まだ多くの人は世界中で行われている開発の原因がここにあることを知りません。

少数の穀物メジャーが支配下におく大規模農家達の躍進で発展途上国の森林や農地が次々に工業生産的栽培へと転換されているのです。

しかし、農業の転換のカギは小規模農家と彼らとつながる消費者が握っています。

国際連合食糧農業機関(FAO)の2014年の報告書によると

  • 世界の5.7億農園のうち9割は家族によって運営されている小規模農家
  • 世界農生産量の8割を担う
  • 世界農業資源の7.5割を所有
  • 農家当りの平均農地は1ヘクタール以下

世界の農業は少数の多国籍企業に牛耳られているようですが、実際はまだ大多数の農業は小規模農家です。

工業型農業を循環型農業へ転換することは困難ですが、小規模農家の慣行栽培からの転換は可能で、特に雨が一年中降らない地域ではグラスフェッド牛の飼育とともに栽培を行うMixed Farming (混合農法)は慣行栽培よりも収益を上げることができます。

8億人の飢餓人口の解決のカギを握るのは、大量の穀物を生産しながらも、食糧を十分に途上国に送ることができない先進国の補助ではなく、彼ら自らがローカルで自ら始めることができる循環型農業なのです。

 

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