鶏の習性とストレスホルモン


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長谷部友美さんによる卵に関する記事のシェアを見て今朝思ったこと。

生命には種ごとに遺伝子に組み込まれた習性というものがあります。両親から習わなくても備わっている性質です。

人はあくびをしたり、危ないと言われたら首をひっこめたり、かゆかったら指でかいたり、親から習った覚えはありませんが自動的にやっていることがあります。

自分ではわからなくても人を観察すると、人にはこんな習性があるんだな~と改めて気づきます。

卵を産んでくれる鶏さんの習性・・僕は小さいころチャボを2匹飼っていたので鶏さんが普段どのような行動をしているのか鮮明に脳裏に焼き付いています。

彼らは時々大きく羽をひろげ、また折りたたみます。

彼らは時々自分の足で首あたりを掻きます。

彼らはいつも地面をくちばしでつつきます。そこに食べ物があろうがなかろうが、まるで大地と交信をしているようです。

彼らは砂浴をします。羽と足で砂を巻き上げ体を砂で洗うように浴びます。砂によって身体に繁殖する共生・寄生虫が窒息し、最良のバランスに保たれます。また、彼らはこの行為によって羽の皮脂量をコントロールし、自らの体温調節を行っています。

彼らは時々じゃれあいます。彼らの間にはペッキングオーダーという序列が確かにあり、一方がつつくと、もう一方は逃げます。このつつかれる時に逃げることができるということはとても重要です。

ケージの中で飼われている鶏さんはこれらの習性を行動に移すことができません。

遺伝子にプログラムされた習性行動をとれないと生命はストレスを感じます。このストレスは様々なホルモン分泌に作用し、代謝異常の鶏を作ってしまいます。

餌の問題は明快ですので、解決は早いです。「餌」⇒「身体」⇒「卵」 身体は食べ物から作られる。卵は身体から作られる。いい卵はいい餌から作られる。いい餌とは鳥さんたちが進化の過程で食べてきた三大栄養素配分+ビタミン・ミネラルのことです。

ところが、ストレスというのは目に見えません。ホルモンは一般的な栄養試験では検出できません。でも、習性的行動をとれず無意識のストレスがたくさんの鶏さんの身体に異常が起きないわけがないですよね。

鶏は古来から人間にとってとても身近な動物でしたが、最近では鶏の習性を知ることなく大人になる人もたくさんいます。

卵は効率的にタンパク質と脂質を摂る手段です。その卵を産む鶏さんがどのような習性行動があるのか、ゆっくりと時間を使い学習する機会が世の中にあふれるといいですね。

 

 

 

 

 

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