CNNのヘッドラインで牛さん達と地球環境をテーマとした記事が掲載されました。
Regenerative Agriculture = 再生農法
Adaptive Grazing = 適応放牧
Carbon Sequestering = 炭素隔離
など、いつも話している内容がとてもシンプルにまとまっています。
CNN日本語版で将来紹介されるかどうかはわかりませんが、その時までの仮の訳で・・・
元記事はこちらです。
その植物性バーガーをおいてください。この農家達は彼らの牛達が気候変動危機を解決すると言っています。
再生農業が地球を救うのにどのように役立つか
ダニー・スラブバートは、農場を復活させた牛達を指さしています。
その先の坂道を下ると、500匹の黒いドラケンスベルガーとまだらのグニ牛が顎と頬で草を食んでいます。
フリーステート(州)の農家である彼は、巨大な羊飼い用の杖を振りながら示します。
「ここで今見られるように、牛が自然の一部である場合、彼らは自然体系を活性し続けています。」と彼は言いました。
「なぜ肉が問題だと思うのですか?」
気候危機から地球を救うために植物性の食事を求める声が高まっています。
しかし、農業の世界を再構築するための、もう一つの静かな革命があります。
スラブバートのような農家とその支持者は、人々が何を食べるのかは、どのように育てられたのかと比較すると重要ではないと言います。
彼らは牛と農地が地球を救うと信じています。
「私はこの土地の管理人です。そして牛達が重要なのです」とスラブバートは言います。
牛の移動の模倣
入植者が銃や馬車を伴って到着する以前は、現在の南アフリカのフリーステートであるこの地域は広大な草原でした。
30種以上の草が数百万頭のカモシカの餌となる大地でした。
時間が経つにつれて、野生の群れは撃ち殺され、草原の多くはトウモロコシ畑とジャガイモ畑になりました。
南アフリカ人はその場所を「ヴェルデ」と呼びますが、まだここにはたくさんの草原があります。
スラブバートのような農家は、自然の循環を再現するためにそれらの巨大な群れを再現しようとしています。
「私たちは自然を模倣しようとしています」と彼は言い、200年前には動物が密集した群れでこのヴェルデを移動しながら捕食者を退けていたことを説明しました。
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スラブバートは、自分の牛の群れを劇的に増やすことで土地を若返らせたと言います。
彼は、低電流ワイヤーで長方形に囲った牧草地の区画に牛を放ちます。
数時間後にワイヤーが解放される前に、牛たちは目にした草をすべて食べ尽くし、その後牛はすぐに新しい区画に移動します。
彼らは常に移動しており、渡り鳥の群れのように、選択的に食べることはありません。この放牧法は、超高密度放牧と呼ばれます。
「これらの牛は土地を補充してくれています」とスラブバートは言います。
彼らが食べると、牛は家畜がすることをします。
スラブバートはひざまずいて、牛の糞の山を引き分け、フンコロガシを優しく摘みます。
一瞬ちじこまって死んだふりをしていますが、やがてその脚を広げて彼の手の上を散歩します。
「この男たちは物語のヒーローの一人なんですよ」と彼は言いました。
小さな虫は糞を分解し、大きな虫は自然の肥料を土壌の奥深くまで運びます。
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自然の炭素サイクル
① 牛が草を食む
② 牛が温暖化ガスを二酸化炭素やメタンで放出する
③ 植物が光合成により炭素を大気から吸収し、一部を体内に保存し、一部を根系を通して土壌に放出する
④ 糞は炭素を含み、土壌微生物により土壌に吸収され堆肥となる
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従来の考え方では、牛は気候変動に悪影響を及ぼすと言われています。
実際、家畜は全世界の炭素排出量の約14%に貢献しています。
カリフォルニア州立大学デイビス校の研究者は、1頭の牛が毎年約220ポンド(およそ100キログラム)のメタンを吐き出すと推定しています。
惑星には10億頭以上の牛がいるので、それは大量の(温室効果)ガス です。
しかし、牛は肥育している肥育場に居座るようには進化してきませんでした。
彼らの野生の親類は、スラブバートの農場のように、草原に大きな群れで存在していました。
リチャード・ティーグ教授が率いるテキサスA&M大学の研究チームは、適度に効果的な放牧システムでさえ、牛が放出するガス よりも多くの炭素を土壌に返すことを発見しました。
ティーグは、地球の表面の約30〜40%が自然の草原であり、食糧安全保障の可能性は計り知れないと言います。
「土壌炭素が最も高い農場や牧場を研究し、例外なく、彼らはバイソンが行っていたことを正確に再現しようという原則に従って土地を管理していました。
彼らは土壌と運営利益を改善しようとしました」ティーグは言いました。
土がすべて
土壌は炭素を貯蔵する並外れた能力を持っているため、気候持続可能な農業の鍵は土壌です。
世界の土壌には、大気中よりも3倍以上の炭素が含まれており、科学者たちは、より良い管理ができれば、農業用土壌は将来より多くの炭素を吸収できると言います。
数パーセントの変化でさえ、気候変動危機との戦いに大きな違いをもたらすでしょう。
土壌が保持できる炭素の量には上限がありますが、その点に達するには数十年かかるでしょう。
植物は光合成により大気から炭素を吸収し、その根から土壌に炭素を送り込みます。
より多くの炭素が有機物と微生物を通して地面に貯蔵されます。
化石燃料の燃焼などにより、人間は温室効果ガスの多くを大気に投入するため、大気からCO2を取りのぞくことが重要です。
しかし、炭素を貯蔵できるようにするには、土壌が生きており、比較的侵害されないようにする必要があります。
何十年もの間、世界中の農家は畑を耕し、肥料を注入し、除草剤を散布してきました。
土壌は現代の農業では生きている必要はありません。入力物の媒体となっているからです。
しかし、その過程で炭素も失われました。
多くの農民や科学者は、化学革命は犠牲とともに成立しており、土壌を生き返らせたいと言っています。
彼らは、生きている土壌が持続可能な収穫を可能にし、地球を助けると信じています。
それを行うには、彼らは牛と作物を組み合わせなければなりません。
北米および南アフリカの商業農業では、一般に、農耕と牛の放牧は異なる土地の異なる農家によって行われます。
再生農業の鍵は、この2つを組み合わせることです。
スラブバートはトウモロコシ畑を耕したり休耕したりしないため、土壌中の炭素を保つことができます。
とうもろこしは高密度で栽培されているため、薬品を噴霧するためにそこに入ることもありません。
冬には、彼の牛の群れもここに来て、収穫後のトウモロコシの幹を食べ、去る前に自然の肥料を堆積します。
スラブバートは肥料と化学物質の投入コストを大幅に削減しましたが、彼の収穫高は引き続き堅調です。
ここで疑問がわきますね。なぜみんながこの農法を行わないのでしょうか?
彼らの意志に反した仕組み
一つには、化学薬品使用からの移行には時間がかかります。
また、短期的には収量が減少する可能性があります。
より多くの作物を生産する圧力が農地を変えました。
広い土地は、一度に一作物だけを栽培するために使用されています。
生産性の面では、その手法は機能しました。
米国農業省によると、1948年から2015年の間に、米国だけで農業生産が170%増加しました。
しかし、短期的には収穫量が増える一方で、複数の研究が、土壌の耕作、化学肥料の使用、農薬の散布が長期的な健康を劇的に阻害することを示しています。
米国農務省は、2015年に、米国の農家が2,200万トンの化学肥料を植物生産に使用したと推定しています。
これは約440億ポンド(約200億キログラム)です。
ダニー・スラブバートの手の上に小さなフンコロガシがいます。
「これらは物語のヒーローの1人です。」
ピューリッツァー賞を受賞したジャーナリスト、アート・カレンが、農業にサービスを提供している業界自体が問題だ、とアイオワ州のトウモロコシ生産の中心地から 報告しています。
カレンは農家の中で生活し、彼らの生活に耳を傾け、報告するキャリアを送ってきました。
ストームレイクタイムズの編集者である彼の著書は、州の強力な農業産業の権益に挑戦しています。
「変化を妨げる真の原因は幾重にも連なるお金の流れです。農薬のサプライチェーンには多くのお金が投資されています」とカレンは言います。
彼は、化学物質を制限し土壌を若返らせる農業を企業が受け入れる魅力は、過去にはほとんどなかったと言います。
また、米国では、市場の需要よりも多くのトウモロコシやその他の作物を栽培するために、農家が政府から補助金を受けています。
「土壌中の炭素を隔離し、それを行うために農家にお金を払うことで、実際に気候危機を解決することができます。
もし農家に牧草を植えることに報奨を与えれば、農家は毎回その契約を取ります」と彼は言います。
カレン氏は、戦略はホワイトハウスを占拠する人に一部依存する、と述べているますが、自然な力が南アフリカの変化を推進しているように、市場の力が最終的に北米の広範な変化を推進すると言います。
「この問題をこれ以上無視することはできません。自然は私たちに変化を迫っています」と彼は言います。
危機を乗りこえる
米国とは異なり、南アフリカの農民は補助金をもらうことができません。
彼らは農場を機能させる必要があります。さもないと、彼らは失業します。
スラブバートの農場では、気温は世界平均の2倍の速度で上昇しています。
近年の深刻な干ばつにより、複数世代にわたる農場と生活が一掃されました。
「特にアフリカでは、暑さが増しています。気候変動は私たちにとって切なる問題です。
私は生物学者でも科学者でもありませんが、私の短い生涯の中で変化を観察しています」とスラブバートは言います。
調査では、干ばつが発生した場合、再生農法の農家はほとんど生き残り、慣行栽培の農家は廃業することがわかっています。
再生農法の土地は水をより保持し、放牧システムは牧草地をより丈夫にします。
スラブバートの農場は気候変動に耐えることができます。
そして、世界規模で、このような農業は気候変動の解決できる可能性があります。
「私たちは土地と土壌に繋がる人間として、農家としてのルーツに戻る必要があります」と彼は言います。
「変化は非常に難しく、時間がかかります。しかし、変化は起こります。必ず起こる必要があるからです。」
KOJIさん いつもありがとうございます✨
たくさんの方にシェアしたい内容と思います。
そして自分に何ができるのかを改めて考えるきっかけも頂きました。
それこそウシさんよりずっとゆっくりな歩みでも。。行動あるのみ、ですね☺️