人生で最初の食事は、半分が脂質だった

ケトン体は、大人が糖質を減らしたときに現れるもの。 そう説明されることの多い物質です。 断食。糖質制限。長い時間の運動。 どれも、いつもの燃料が足りなくなったあとに、控えとして出てくる場面です。 けれど、何かを減らしたわ … 続きを読む

夏の食欲を止めているのは、胃ではなく脳

8月の昼、冷蔵庫を開けて、また閉める ―― そんな日が続きます。 手が伸びるのは、冷たいものばかり。 昨日の夕方までおいしそうに感じられた肉の脂のにおいが、いまはどこか重たい。 夏に食欲が落ちると、たいていは胃のせいにさ … 続きを読む

妊娠後期の母体は、飢えていないのにケトン体をつくる

「妊娠中にケトン体が出ているのは、心配なことなのでしょうか」 この問いの背後には、ケトン体という言葉と、糖尿病の危険な状態とが結びついた理解があります。 けれど、妊娠後期の女性の血液を測ると、そこにはたいていケトン体が上 … 続きを読む

「末梢」⇔ “peripheral” ―― 肝臓は、脳と別の時刻を指せる

土曜の夜、私は遅くまで起きていました。 日曜は昼近くに起きて、朝食は抜きました。 その日はじめて何かを口に入れたのは、午後になってからです。 そのぶん夕食も遅くなり、寝る直前まで食べていました。 月曜の朝、体が重い。 海 … 続きを読む

「およそ」⇔ “circa” ―― 一日が19時間だった地球と、体の時計

時差のある国から帰ってきた翌朝、外がまだ暗いうちに目が覚めました。 時計は3時を指しています。 眠気もありません。 向こうは、いまが朝の時間帯です。 私の体は、まだ向こうの時刻で動いていました。 数日たてば、目が覚める時 … 続きを読む

足を温めると眠くなるのは、なぜか

前回、体温の話をしました。 起きているあいだ、私たちの体は、核心の温度を、わずか0.4℃ほどの帯の中に守り続けている。 外がどれほど揺れても、内側は動かさない ―― それが、体温調節でした。 では、眠るとき、その体は、何 … 続きを読む

イベルメクチンと濃度の壁 ―― 「何にでも効きそう」に見える分子の読み方

ひとつの分子について、これほど正反対のことが語られている例も、そう多くはないと思います。 一方には、がんにも、ウイルスにも、炎症にも効く可能性がある、と紹介する記事があります。 もう一方には、まったく効かないことで決着し … 続きを読む