2週間ほど前、僕は縁結びでも知られる出雲大社にいました。祈祷を頂いた会場で目にした宮報にあった「読む」と「詠む」の違いに関する記述が今も心に残っています。
対象が和歌であれば、読むとは目でよんで歌の概念を多角的に理解することであり、詠むとは声に出して言霊を体験することで歌の作者の心情に自分を浸らせること、とすれば両者には大きな違いがあります。
あなたは関わる人達の心を詠んでいますか?と、それ以来ずっと自問させられています。
今年を振り返ってみると本当に多くの方々に救って頂きました。人の成長を支援することをテーマに生きていますが、自分の能力や知識の限界をいつも感じさせられる毎日でした。その度に暖かい無言の眼差しとともに学習や体験の機会を与えて頂いている皆様にはただ感謝しかありません。
人の心を詠みながら行動することが真の縁作りなのだそうです。自省してみると読むことさえもあまりできていませんでした。新しい年へ向けて、少しでも皆様を詠むことができる自分へ成長できますように祈念いたします。
そして皆様が有意義な歳納が出来ます様に、そして成長の機会に満ちた新しい一年をお迎えできますように心からお祈りしています。
2014.12.31
枡田浩二