お肉を食べると 心疾患や糖尿病になるのか

お肉の消費は生活習慣病の代表である2型糖尿病や心疾患の原因だと言われることがあります。

私たちはお肉を数百万年前から食べて いますが、2型糖尿病や心疾患は 1950年代から 発生率が上昇し始めた比較的新しい病気です。

お肉を非難する人は、新しい病気に対して、古代から親しんできた食材が原因である、と矛盾した主張が必要になっています。

2010年にリリースされた合計約120万人に及ぶ20の研究のレビュー及びメタ分析調査で、 加工肉でない赤身肉と心疾患や2型糖尿病の関連性は見つかりませんでした (1)。

また2013年にリリース された 約45万人に及ぶ 研究では 加工されてない 赤身肉 とこれらの 疾患との相関は見られませんでした (2)。

注意が必要なのは、これらの研究では 加工肉 と生活習慣病との相関は見つかったことです。しかし、これを理由に「(赤身肉を含んだ)肉が・・・」とよく誇大主張されていますが、それは公正ではありません。加工肉と赤身肉ではその質が全く異なります。

ソーセージやハム などの加工肉は正しく作れば健康的な食べ物ですが、 一般的に流通されている 加工肉は 添加物や甘味料などが 多く含まれています。紹介した後者の研究では 加工肉の消費を1日20g以下に 抑えるよう勧められていました。

赤身肉の消費と生活習慣病の相関については多くの巨大な研究がその証明に失敗しており、科学的根拠はありません。

赤身肉は問題ありませんが、 加工肉においても塩だけで熟成させた 物は美味しく健康的に食べることができます。赤身肉、加工肉、と分けて考えるだけでなく、お肉はどのように作られたのだろう、どのように育ったのだろう、何を食べていたのだろう、と考えることが大切です。

これらの疾患に対するグラスフェッドと 一般の穀物肥育牛の 違いを 調べた研究は まだ ありませんが、 グラスフェッドは 穀物肥育牛よりも さらにプライマル(古くから食べられている人間に親和性の高い)な食材であるといえます。

(1) Circulation. Author manuscript; available in PMC 2011 Jun 1.
(2) BMC Med. 2013 Mar 7;11:63. doi: 10.1186/1741-7015-11-63.

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