ケトン体はどのようにつくられるのか?

ケトン産生=ケトジェネシスは、脂肪酸からアセト酢酸やβヒドロキシ酪酸等のケトン体が作られるプロセスのことを指します。

ケトジェネシスは肝臓のミトコンドリアの中で行われます。 成人で約185gまでのケトン体を一日に生産することが可能です。

細胞内で糖や脂肪からエネルギーが作られるためには、まず共通する生産の原料としてアセチルCoAとなる必要があります。

ブドウ糖は解糖という仕組みによりアセチル CoAとなります。

脂肪酸はベータ酸化というプロセスによりアセチルCoAとなります。

ミトコンドリア内でのエネルギー生産のプロセスを最も簡単に表現すると・・・

このアセチルCoAがミトコンドリア内でTCA 回路と電子伝達系というプロセスを通り、最終的には ATP というエネルギーとなります。

 TCA 回路というのは八つの酵素反応によりアセチルCoAが二酸化炭素へと代謝されていくプロセスです。

これらの酵素反応で作られる物質にオキサロ酢酸があります。 断食や運動の後などに細胞内のブドウ糖が減少すると、オキサロ酢酸は糖新生回路に使われていきます。

するとアセチル CoA が TCA 回路を完了できなくなります。

そこで肝臓細胞はアセチル CoA をケトン体へ転換するのです。

肝臓はケトン体をエネルギーとして使っている酵素を持っていません。 

ブドウ糖が減少した環境で、オキサロ酢酸が使えなくなり、肝臓内でケトン体をエネルギーと使えないことで、肝臓は他の細胞のためにケトン体を合成するという役割を持っています。

アセチル CoA からケトン体への転換を行う酵素は、 

  • 低レベルのインスリン
  • 高い脂質摂取/ 高レベルの脂肪酸

により活性されます。

またこの酵素は体内ブドウ糖が減少するとタンパク質の分解によって生まれるロイシン、リジン、トリプトファンなどのケトン体へ転換されるケト原生アミノ酸によっても活性されます。 

まず、アセト酢酸が作られ、 アセト酢酸 からベータヒドロキシ酪酸が作られます。

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