LDLコレステロールの減少が動脈硬化や心血管疾患を防ぐのか、もしくはそのリスクを減らせるのか?

防げません。減らせません。

これは長らく知られている科学研究の結論ですが、いっこうに世間に浸透しません。

最も最近の大規模なレビュー研究の結果をまとめてみました。

17名の国際研究チームによる約130万人に及ぶデータ分析による結論です。

LDL-C does not cause cardiovascular disease: a comprehensive review of the current literature.

  • 総コレステロールとアテローム性動脈硬化との間に相関はない (1936年にはわかっていた)
  • コレステロールの服用でアテローム性動脈硬化は防げない
  • コレステロール降下薬の試験を行った17の研究のうち16では動脈硬化の低下は見られなかった
  • 総コレステロールと心血管疾患の相関は多くの研究で相関が存在しないか、逆になっている(コレステロールが高いほど心血管疾患リスクは低い)。
  • 急性心筋梗塞患者のLDLコレステロール値は正常よりも低い
  • LDLコレステロールが高い高齢者の寿命が最も長い
  • コレステロール降下薬は心血管疾患リスクを低下させない
  • スタチン薬による治療の利点は誇張されている / 疑問視されている
  • 高コレステロール血症患者で早死にする確率は少ない。
  • 高コレステロール血症患者で心血管疾患患者であるかないかにリスクの違いはない
  • スタチン治療による心血管疾患による死亡率は減少しない

世間一般に知られている常識とかなり異なっていますね。

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