ケトジェニックダイエットはアトキンスダイエットとどのように違いますか?


今でこそケトジェニックダイエットは 減量ダイエットとして知られていますが、もともとは医療に起源を持ち100年近く処方されています。その減量効果から減量ダイエットとしても長い歴史があります

そしてケトジェニックダイエットはこれまでも何度も名前を変えてダイエットの世界に現れました。

ケトジェニックダイエットは 絶食時の代謝を模倣するダイエットであるということはお伝えしてきました。 

断食時の代謝に関してはケトジェニックの研究においては大御所であるケーヒルが60日間の断食における代謝の変化などを 調べており、特にその脂肪減少において大きな効果があることは科学的に解明されています。

肥満患者のための体重減少としては とても魅力的な手法でしたが、断食は一つ大きな問題があります。それは体内のタンパク質、つまり筋肉の減少です。

PSMF

1970年代前半には タンパク質保存断食 略して PSMF(Protein Sparing Modified Fast) と言う ダイエットが生まれました。 これは 断食を行うにあたり高品質のタンパク質を摂取することで筋肉のロスが起こらないようにし、同時に減量を含む断食の様々な効果を ケトーシスから得て行く手法でした。

現代も多くの高タンパク質ダイエットのバリエーションが存在しますが、その源流となった食事法です。

低糖質ダイエット

また同じ時期に低糖質ダイエット も肥満の解決法として認知されるようになってきました。 糖質摂取を50g以下に抑えることで脂肪燃焼を行っていくという方法です。

アトキンスダイエット

ケトジェニックダイエットが最も 世に知れ渡ったのはDR.アトキンスにより開発され出版によって有名になったアトキンスダイエットです。これも1970年代前半に全米に広がりました。

それまでのダイエットとの違いは 、低糖質であるだけでなく、タンパク質と脂質はどれだけでも食べてよいというものでした。 彼は自身の主張を裏付ける研究として挙げた論文がエビデンス力の強いものではなく、実践者に死亡者がでるなどメディアから大きな批判を受け、その後、アトキンスダイエットは人気を落としてきました。

これより以降、低糖質高脂質系の食事法は減量ダイエットの主流から 消え去り、アメリカから全世界へ、低脂質つまりローファットのダイエットが主流になっていきました。

1990年代後半に新たなアトキンスの本の出版によって、ケトジェニックダイエット が多くの消費者に実践されるようになりました。

MCTダイエット

同時期に開発されたケトジェニックダイエットのバリエーションの一つにMCTダイエットがあります。シカゴ大学の小児神経学教授および神経生物学委員会のメンバーであるPeter R. Huttenlocher医学博士によって1976年にMCTダイエットは開発されました。

Huttenlocher博士によるMCTダイエットは、カロリーの60%をMCTで提供するものでした。MCTは刺激の強い中鎖脂肪酸のみのオイルで、多くの幼児がこの処方を受け入れることができず、実践ではMCTの使用量は変更されています。

てんかんに効果を出していくための十分なケトンを生産するためには、エネルギー40-45%をMCTオイルから摂取する必要があるとロンドンの小児衛生研究所では指摘しています。

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