ケトアシドーシスには糖尿病ケトアシドーシスとアルコール性ケトアシドーシスがあります。
糖尿病における ケトアシドーシスは1型糖尿病にのみおきます。 これは2型糖尿病が進行しインスリン分泌能力がなくなることで1型糖尿病と同じ病理状態になった時にも同様です。
ケトン体 の生産される条件としてインスリンの 分泌の低下があります。
一型糖尿病では 膵臓のベータ細胞からのインスリン分泌能力が 低下してるが、もしくは失われているので、 体の環境は ケトーシスが起こる条件を満たします。
しかし、ケトーシスとケトアシドーシスの最も大きな違いがあります。健康な状態でのケトーシスは血糖が正常に低い時(例:80mg/dl)のみに起こるのに対し、 ケトアシドーシスは極端に高い血糖値でのみ(例:300mg/dk以上)起こります。
1型糖尿病においてはインスリンの分泌がないために、細胞が血糖を取り込むことが できず、代替燃料としてのケトン体生産が 上昇します。
また インスリンの分泌がないことは ケトン体生産を 過剰に行い、ケトアシドーシスにおいては 健康なカラダと比較して約3倍 のケトン体生産が行われます。
ケトアシドーシスにおける pH 低下の現象は 人体の pH 調節能力を超える 異常なケトン体生産の結果として起こります。
そして血液には高濃度のブドウ糖が存在するので ケトン体も十分に消費されることがない状態が続きます。
この二つの特殊な状況が血液でのケトン体の急激な上昇を起こしアシドーシス=酸性血症起こします。