「R体」「L体」——サプリのラベルに隠れた、分子の利き手の話

サプリメントの成分表を眺めていて、成分名の頭に「R体」や「L体」、あるいは「D-」「L-」といった小さな文字がついているのを見たことはないでしょうか。 多くの人はそこを読み飛ばします。 けれど、この一文字には、その成分が … 続きを読む

「天然由来」は本当に優れているのか——答えは分子が知っている

商品の裏面に「天然由来」と書いてあると、つい、そちらのほうが良さそうに感じます。 「合成」と書いてあれば、なんとなく身構える。 この感覚そのものは、とても自然なものです。 ただ、この感覚が正しく働く場面と、まったく空振り … 続きを読む

飢餓を生き延びるための、配給システム ― 「誰が先に食べるか」を決める、門番たち

ひとつ、意外なことからお話しします。 ブドウ糖は、あなたの細胞に、勝手には入れません。 血糖が上がれば、糖は自然と細胞に吸い込まれていく——多くの方が、漠然とそう思っています。けれど、実際はそうではありません。ブドウ糖は … 続きを読む

ケトン値だけを見ても、わからない —— GKIという、二つの数字の関係

血糖値を自分で測る方は、ずいぶん増えました。 最近は、指先のひとしずくの血からケトン体を測る小さな機器も、家庭に届くようになりました。 たとえば、あなたのケトン体の値が1.0だったとします。 これは、低いのでしょうか。 … 続きを読む

分子に善悪はない — グルコサミンが関節を守り、脳を傷つける理由

2026年6月、自然科学の権威誌 Nature Metabolism に一本の論文が掲載されました。 関節痛のために何百万人もが飲んでいるグルコサミンが、認知症の進行を加速させる可能性があるという内容です。 ところが同じ … 続きを読む

記憶を作っているのは、ニューロンではなかった

記憶が年とともに落ちていく。 多くの人がそれを、加齢の宿命として受け入れています。 でも、なぜ落ちるのか。 その問いの答えが、2026年に思わぬ場所から返ってきました。 脳の免疫細胞が、記憶の形成を左右していた——という … 続きを読む

アッカーマンシア菌が教えてくれること — 腸の「更新回路」と断食の設計

「腸活には繊維が必要だ」 多くの方がそう思っています。間違いではありません。でも、それだけではない。 タンザニアの狩猟採集民、ハッザ族の話をします。彼らは肉を食べます。野生動物の内臓も、骨の髄も。それでも、腸内細菌の多様 … 続きを読む

腸管幹細胞は自分でケトン体を作る——糖が止める更新回路の正体

「砂糖水を飲むだけで腸が壊れるはずがない」 多くの方はそう思うでしょう。 2019年、Cell誌に掲載された研究が示したのは、それが起きるということです。13%のブドウ糖を混ぜた水を4週間飲んだマウスの腸では、ある特殊な … 続きを読む

アッカーマンシア菌が教えてくれること — 腸の「更新回路」と断食の設計

「腸活には繊維が必要だ」 多くの方がそう思っています。間違いではありません。でも、それだけではない。 タンザニアの狩猟採集民、ハッザ族の話をします。彼らは肉を食べます。野生動物の内臓も、骨の髄も。それでも、腸内細菌の多様 … 続きを読む