飢餓を生き延びるための、配給システム ― 「誰が先に食べるか」を決める、門番たち

ひとつ、意外なことからお話しします。 ブドウ糖は、あなたの細胞に、勝手には入れません。 血糖が上がれば、糖は自然と細胞に吸い込まれていく——多くの方が、漠然とそう思っています。けれど、実際はそうではありません。ブドウ糖は … 続きを読む

ケトン値だけを見ても、わからない —— GKIという、二つの数字の関係

血糖値を自分で測る方は、ずいぶん増えました。 最近は、指先のひとしずくの血からケトン体を測る小さな機器も、家庭に届くようになりました。 たとえば、あなたのケトン体の値が1.0だったとします。 これは、低いのでしょうか。 … 続きを読む

分子に善悪はない — グルコサミンが関節を守り、脳を傷つける理由

2026年6月、自然科学の権威誌 Nature Metabolism に一本の論文が掲載されました。 関節痛のために何百万人もが飲んでいるグルコサミンが、認知症の進行を加速させる可能性があるという内容です。 ところが同じ … 続きを読む

記憶を作っているのは、ニューロンではなかった

記憶が年とともに落ちていく。 多くの人がそれを、加齢の宿命として受け入れています。 でも、なぜ落ちるのか。 その問いの答えが、2026年に思わぬ場所から返ってきました。 脳の免疫細胞が、記憶の形成を左右していた——という … 続きを読む

アッカーマンシア菌が教えてくれること — 腸の「更新回路」と断食の設計

「腸活には繊維が必要だ」 多くの方がそう思っています。間違いではありません。でも、それだけではない。 タンザニアの狩猟採集民、ハッザ族の話をします。彼らは肉を食べます。野生動物の内臓も、骨の髄も。それでも、腸内細菌の多様 … 続きを読む

腸管幹細胞は自分でケトン体を作る——糖が止める更新回路の正体

「砂糖水を飲むだけで腸が壊れるはずがない」 多くの方はそう思うでしょう。 2019年、Cell誌に掲載された研究が示したのは、それが起きるということです。13%のブドウ糖を混ぜた水を4週間飲んだマウスの腸では、ある特殊な … 続きを読む

アッカーマンシア菌が教えてくれること — 腸の「更新回路」と断食の設計

「腸活には繊維が必要だ」 多くの方がそう思っています。間違いではありません。でも、それだけではない。 タンザニアの狩猟採集民、ハッザ族の話をします。彼らは肉を食べます。野生動物の内臓も、骨の髄も。それでも、腸内細菌の多様 … 続きを読む

老化は「消耗」ではなく「抑圧」だった — クロトーというタンパク質が教えてくれること

ギリシャ神話に、運命の三女神がいます。 一人目のクロトーは、命の糸を紡ぐ。二人目のラケシスは、その長さを測る。三人目のアトロポスは、糸を切る。 人間の一生は、この三人の手の中にある。古代ギリシャ人はそう信じていました。 … 続きを読む

体は、覚えている — ダイエット後 1 年でも消えない「ホルモン記憶」が、95% のリバウンドの正体だった

ダイエットをした人なら、誰でも一度は経験したことがあるはずです。 最初の数週間、順調に体重が落ちる。鏡の前で少し背筋が伸びる。 ところが、ある日を境に「お腹が空く」感覚が変わる。今までと同じ食事量では物足りない。気がつく … 続きを読む